「好きになった人が既婚者だった」…そんな経験はありませんか。ダメだと思っても、好きな気持ちは止められず、関係を続けてしまう…そんな苦しい不倫の恋で悩む人は少なくありません。今回はそんな不倫にまつわる切ない恋愛体験をご紹介いたします。
出会いのきっかけ
大学卒業後、初めて不倫をしました。
不倫をしようと思ってしたわけではありません。知らなかったのです、結婚していただなんて。
就職してからも、大学時代からしていた水商売のバイトを続けていました。
そのバイト先にお客様で来店されていた、14歳年上の某地方公務員。
公務員なので県外に転勤はないはずなのですが、試験的に数年間限定で北陸地方から関西に来ていたそうです。
出会い。その日は昼間の仕事が少し遅くなり2時間遅刻しての出勤でした。
「遅れてすみませ～ん」と元気よくお店に入った瞬間、睨まれました。
（好きで遅れたわけじゃないのに、何なの、この人）これが第一印象でした。
人懐っこい性格の私は、大して気にもせずに普段通り接客していると、少しずつ心を開いてくれたのか、普通に話をしてくれるようになり、帰る頃にはとっても笑顔になっており、もう一軒飲みに行くことになりました。
時間と共に、意気投合し「今度ご飯でも行こう。」と言ってくれました。
「今度ご飯でも行こう」は「行けたら行くわ」と同等だと思っていたので、軽く返事をしてその日は帰りました。
しかし、帰ってからもその人の事がなぜか忘れられず、頭から離れず。
（私、恋しちゃったんだ！）
そこで自分の中に芽生えた思いに気が付いたんです。
付き合うことになったけど…
翌日、昨日のお礼の電話をしようと携帯を手にしたものの、中々かけることができないでいると、彼から着信がありました。
お礼を伝えると、なんと彼の方から、
『今度の土曜日空いてる？ご飯でも行かない？』と誘われたんです。
その数日間が楽しみで仕方ありませんでした。
待ち合わせの日、少し早めについて待っていると後から頭をポンポンとされ、振り返った時の笑顔に増々ときめいてしまいました。
美味しいご飯に、大好きな人が目の前にいる、それだけで世界一幸せでした。
帰りたくない、もっと一緒にいたい。そう思っていると、もう一軒行こうかと誘われ彼の顔なじみの店に行きましたが満席で、お酒を買ってホテルへ。
『俺、初めて会った日から好きだった。付き合って』「私もです」と恋人同士に。
歳は離れていましたが、本当に恋人同士として付き合っていました。
指輪もしていないし、結婚しているなんてこれっぽっちも疑っていませんでした。
不倫だなんて知らなかった
半年近くたったころ、店のママにあの人結婚して子供もいるよ。と聞かされました。
体中から血の気が引いて体中が震えました。
そんなこと一言も言ってなかった…
その日も会う予定だったので勇気を振り絞って聞いてみました。
「結婚してるの？」
『あれ？言ってなかったっけ？』
そこで初めて自分が不倫していることに気が付いたのです。
信じられなくて、泣きじゃくりましたが事実は事実。
受け入れるか、別れるかしか選択はありません。受け入れている私がいました。
それから5年間不倫が続きました。
「私もそろそろいい年になってきたし、結婚できる人と付き合いたいから別れよう」と涙ながらに別れを告げ不倫は終わりました。
別れてからも好きな気持ちは変わらず…
彼と別れてから数年後、私は別の人と結婚することになりました。お腹には既にその人との赤ちゃんもいました。
彼にそのことを告げると数日後、仕事休んで会いにきてくれました。
そのお腹を撫でながら、
彼は『何で俺の子じゃないねん、何で俺じゃ…』と泣いていました。
私だって、彼のお嫁さんになりたかったし、彼の子供が欲しかったよ…
その後も今でも時々連絡はあります。私が離婚した直後にも連絡がきました。
『子供連れて一緒においで』と言ってくれましたが、その頃彼はまだ離婚もしていないので、近くに行けば奥さんと一緒にいるところを目撃するかもしれません。
その地方に知り合いはいないので、何があれば彼に頼りっぱなしになってしまうのが嫌できちんと理由を話して断りました。
それを聞いて決断したようで、今は彼も離婚しました。
でも、彼の元には行きませんでした。今では全く会っていませんが、お互いの誕生日にはおめでとうメールを1度も欠かしていません。
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